学校で息子が物損事故を起こした日、私がやった4つのこと
英語は話せません。でも話し合いは、5分で終わりました
乗り継ぎの時にベンチで爆睡する長男
でっかくなったなぁ。
先週の水曜日の放課後
スマホに長男からメッセージが届きました。
読んだ瞬間、そのまま電話をかけていました。
電話に出た長男の声は震えていました。
何を言っているか聞き取るより先に、
あ、泣いてるな。
というのがすぐにわかりました。
学校で友達とサッカーをしていて
蹴ったボールが、駐車してあった車に当たってしまった。
車にへこみと傷を作ってしまった。ごめんなさい。と。
学校から帰ってきた長男は
目を真っ赤に泣き腫らしていました。
そして、こう言ったのです。
「自分のお年玉で払う。自分のせいやし。」
そう言い切ると、そのまま自分の部屋にこもってしまいました。
子育てをしていると
「もしトラブルになったらどうしよう」って
いつも頭の片隅にありませんか。
言葉も違うし、文化も違うし
相手の常識だってわからない。
その不安が現実になった日でした。
「ママに迷惑がかかると思った」
落ち着いてから話を聞こうと思っていたら
部屋にこもっている間に
長男はもう、ひととおり自分で動いた後でした。
先生から相手の保護者の連絡先を
教えてもらって
そして——
自分の判断で、その保護者に
直接連絡してやり取りしていました😱
「どうして先に言わへんかったん?
学校に連絡して連絡先待ってたんやけど」
そう言うと、長男はこう答えました。
「自分で解決しないと。ママに迷惑がかかると思った。」
長男は自分でなんとかしようとしてたのか。。と
……胸のあたりが、ぎゅっとなりました。
私がやったのは心配することじゃなくて手続きでした
すこし遡って長男との電話を
切ってから私が動いたのは
この2つです。
☑️ 学校の生徒用保険を担当しているエージェントに連絡。
☑️ それから学校の事務スタッフに連絡。
どちらも、メッセージで。
私は英語が話せないので、
そもそも電話ができません。
でも、仮に話せたとしても、たぶん同じことをしていたと思います。
日本にいたときも学校とのやり取りは絶対に文字でしていたので。
「言った」「言ってない」になるのが
本当に一番厄介。
誰がいつ何を言ったかそのまま残るのが書面。
だから我が家では、こういう連絡は
基本メッセージでやり取りすることを徹底しています。
そして事務スタッフには最初にこうお願いしました。
「学校で起きた事故なので、保護者同士で解決するのではなく、間に入って欲しい。」
ここ、けっこう大事だと思っていて。
当事者だけで話すと
どうしても感情が入るし、力関係も出ます。
自分が加害者側で、しかも言葉のハンデがある状態なら、なおさら。
同じことを、長男から連絡先を転送してもらって相手方の保護者にも先に伝えておきました。
心配はしていませんでした
正直に言うと心配はしていませんでした。
しても仕方ないと思っていたのが本音です。
保険はどうなるんだろう、
修理代いくらだろう——
相手方の保護者も
ディーラーに車を預けているので
まだわからないと言っていたし
考えたって、なるようにしかならない。
それより、やることははっきりしていました。
まず謝る。
そして、相手の話をちゃんと聞く。
それだけ。
英語が話せないことも
私にとってはそこまで
大きな問題ではありません。
こちらに来て3年、聞き取りはある程度
できるようになったので相手が何を言いたいかはわかります。
話せなくても、聞けて、スマホで翻訳できければ、なんとかなる。
「あなただったのね!」
翌日の放課後。
学校が間に入ってくれて、話し合いの場が設けられました。
そして部屋に入った瞬間、思わず声が出そうになりました。
「……あれ?」
見覚えのある顔だったんです。
向こうも私を見るなり、こう言いました。
「あなただったのね!」
学校の保護者ミーティングで何度かお会いしていて
挨拶もしたことがある方でした。
そのたびに「感じのいいお母さんだなぁ」と思っていた、まさにあの方。
空気が、ふっとゆるみました。
で、話し合いは——たった5分で終わりました。
車はその方の勤務先の社用車だったので
修理代の請求は会社から来るとのこと。
金額は300〜400リンギット。日本円にすると、1万円ちょっとです。
実際に車を見せてもらったら、
へこみも傷も、想像していたよりずっと大きく入っていました。
「あー、これは仕方ないな。」
素直に、そう思いました。
そしてこの日。
一番心に残ったのは、お金の話じゃなかった。
でも、金額でも傷の大きさでもなくて。
そのお母さんが、こう言ってくれたこと。
「彼(長男)はすぐに車までやってきて、ちゃんと自分でやったことを認めて、謝りに来たことを評価しています。」
そして、続けてこう。
「あなたのお子さんだと分かって、納得しました。」
……その一言で、胸が熱くなってしまいました。
最後はハグして別れました。
来週送金する予定です。
それから、子ども達に伝えたひとつのこと
家に帰って、長男にひとつだけ伝えました。
相手の連絡先を知った時点で、まず私に報告してほしかった
ということです。
「自分でなんとかしようとした気持ちはわかる。
でも、それだけは次から絶対にしないでほしい。」
続けて、こう話しました。
「あなたはまだ子どもだから、最後まで責任を負うことはできない。」
「責任を取るのは親の役目。そこは親に任せていい。」
お年玉で払う、という申し出も受け取りませんでした。
そのうえで、こう伝えました。
「今回はわざとじゃない。事故やんな。」
「自分から名乗り出て、ちゃんと謝った時点で、あなたがやるべきことはもう十分やってた。偉かった。」
「すぐ先生に相談したこと。」
「相手の保護者にも、自分がやったことを正直に話して、きちんと謝ったこと。」
「その2つは、本当にめちゃくちゃいい判断やった。」
だから最後に、こう言いました。
「そこは、自信を持っていいよ。」
長男は、「わかった。」としか言いませんでした。
でも、ほっとした顔をしていました。
そのあとは、友達と笑いながらゲームしてました😂
あんなに泣いて、部屋にこもっていたのに。
背負っていたものを下ろせたら
子どもってこんなに早く戻ってこられるんだなぁ、と思いました🤣
下の兄弟にも話しました
長男に話した後、下の2人にもこの話をしました。
「もし同じことが起きたら、お兄ちゃんみたいに、逃げずに正直に話すこと。先生にもすぐ相談すること。」
ただ、ひとつだけ違うのは——
「相手の保護者と直接やり取りはしないこと。」
まず親か先生に相談すること。
そこだけは下の2人ともしっかり約束しました。
ことばより、ずっと大事だったこと
海外でこういうことが起きると
「英語が話せないと大変でしょう」と思われるかもしれません。
でも今回、いちばん効いたのは英語力じゃない。
1. すぐに保険と学校に連絡すること
2. やり取りを、文字で残すこと
3. 当事者同士にしないで、学校に間に入ってもらうこと
4. そしてまず謝って、相手の言い分をちゃんと聞くこと
これ、全部、英語が話せなくても
できることです。
人との信頼は英語の上手さじゃなくて
誠実な行動から生まれるもの。
逃げないこと。
正直に話すこと。
困ったら、周囲の人を頼ること。
そして、親は最後まで子どもの盾になること。
そして、ここまで書いてきて
ひとつ気づいたことがあるんです。
「ママに迷惑がかかるから、自分で解決しないと」
って一人で背負って、泣いて、部屋にこもった長男と5年前の私がまったく同じだったなと。
誰にも頼れなくて、全部自分でなんとかしようとして、できない自分を責めていた頃の私。
5年かけて抱え込みすぎない
心配しすぎを手放せているなと感じました。
なるようにしかならないと思えたし
やることだけ淡々とやればよかった。
でも、そう思えるようになるまでには
けっこう時間はかかりました。
だから長男にはちゃんと伝えたかった。
「あなただけが背負わなくていいよ」って。
それは過去の自分を救う言葉でも
あったのかもしれません。
そして、子どもの盾になるためには
親のほうが倒れているわけにはいかない。
「倒れない母でいる」って
体調の話だけじゃない。
——今回、そんなことを思いました。
車の修理代以上に
大事なものを受け取った出来事でした。
あなたが今、ひとりだけでかかえて
つらくなっていることはありませんか?
よかったらコメントで教えてください。
今週も倒れられない母の裏側通信をお読みいただきありがとうございます🌿
また、よっててってや🧡
今日のラテ様
おやつよこせ。といいたげな顔だな。




